少し照れたように、彼女はそう言った。

 滅びゆく世界があった。
 世界の全ては燃え尽き、怪物が星を埋め尽くし。
 生き残った人類は、僅かに残った土地に引きこもり。
 神の結界に庇護され、希望も無くなんとか生きていて。
 人類は戦うすべもなく、星を取り戻す方法もなく、辛酸を舐めながら結界に籠もり――

「世界よりも大事な人が世界のための生贄になるなら、世界の方を壊せばいい」

「皆に笑っていてほしいから、世界を壊すやつは許さない」

 ――今もなお、人類は人類同士で殺し合い、狭い世界で潰し合っていた。

 世界を滅ぼした怪物と神々に、ではなく。
 人は人に対し、その刃を向けていた。

※この作品は作者の勇者であるシリーズ原作の別作品群と少しだけ世界観の繋がりがありますが、知らなくても何も問題はありません。何なら原作見なくても大丈夫。
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