帰還兵のケニーには故郷など無い、ただ生きてきた内に手に入れた技術と孤児院への寄付の名目で引かれた給金の、その残った内が幾らか貯まったものがあるだけだ。

 戦争が終わると皆が歌うがそれが酷く居心地が悪い、戦争を好んで居たわけでは無い、ただやれと言われた事が終わってしまう手持ち無沙汰が居心地を悪くさせる。

 軍が仕事を斡旋すると言うので一も二も無くそれに希望を出し、そうしてケニーはマダムの家で使用人として働く事となった。
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