球種は球速130キロにも満たないストレートのみでありながらも、針の穴を通す抜群の制球力と悪魔のような洞察力、類い稀な駆け引きと勝負勘で並みいる強打者たちを手玉に取り、長年低迷を続けていた弱小チームをペナントレース優勝へ導き姿を消した選手――渡久地(とくち) 東亜(トーア)
行方をくらましてからしばらく。沖縄で、米兵相手に賭け野球、ワンナウトに興じるも、ペナントレース優勝のために払った代償は大きかった。彼の右腕は、既に思うようなピッチングが出来なくなっていた。
そんな時、一人の女性と出会う。
この出会いにより、稀代の勝負師――渡久地(とくち)東亜(トーア)は、再び動き出した。

 
 
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