推薦作品:異世界ウェスタン ~Man With Gray Eyes~ 原作:オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル
時を遡ることおよそ一世紀と余十年。アメリカ西部をさすらい、アウトローとして日々の糧を得る主人公。一大戦争を戦い抜いた「彼」が、荒涼たる大地へと迷い込むことから物語は始まります。流れのガンマンが寒村... (全文表示)
時を遡ることおよそ一世紀と余十年。アメリカ西部をさすらい、アウトローとして日々の糧を得る主人公。一大戦争を戦い抜いた「彼」が、荒涼たる大地へと迷い込むことから物語は始まります。流れのガンマンが寒村を締め上げるギャングを叩きのめす痛快三文活劇も、異世界であれば一筋縄では参りません。屈強な体躯の異種族、反則じみたお馴染みの魔法。これら常識外れの脅威に、「彼」は古くからの相棒と新たな相棒を伴い、数々の銃と歴戦故の強かさでもって立ち向かいます。「彼」の人格を窺わせるどこか淡白な一人称視点の語りは読み疲れをさせず、情景を思い起こさせる丹念な描写は全く飽きが来ません。読了後の爽快感は僅かな寂寥を伴い、きっとあなたは荒野に佇む「彼」の姿を観ることでしょう。▼読む際の注意事項など残酷な描写を含みます。
推薦:富士山とカバディを試みるニート 評価:★ (参考になった:9/ならなかった:2)
推薦作品:【完結】人形たちの霊魂戦争 原作:オリジナル:ファンタジー/戦記
この作品を他人に薦める時何と説明するか。その判断がいかに難しいか、読んだ人にはわかると思います。硬派なファンタジーでもあり、ロボット(と、敢えて書かせていただきます)大戦ものでもあり、深堀した戦争も... (全文表示)
この作品を他人に薦める時何と説明するか。その判断がいかに難しいか、読んだ人にはわかると思います。硬派なファンタジーでもあり、ロボット(と、敢えて書かせていただきます)大戦ものでもあり、深堀した戦争ものでもあり、ヒューマンドラマでもあり、哲学小説でもあり、恋愛を凌駕する究極の恋愛小説でもあり、ギリシャ神話でもある。おまけに萌え要素などもなきにしもあらず。しかし「説明できない」という悩みこそがこの小説のおすすめポイントなのだと、私は気づきました。どの部分が響いたかによって選り分けるジャンルがかわる小説。ストーリーの邪魔することなく、しかしひけらかさない文章力を以て描かれる世界は説得力に溢れ、どこにでも素直に入り込めるので、言い方は悪いですが読者をある意味孤独にします。だからこそ、読者の知識や経験や人間性によって読み取るものが違う。読書家なら読んでみて損はありません。良い意味で読者に委ねられる部分も多いので、読み手として目に自信のあるかたにこそ読んで語っていただきたいと思いました。たくさんの人の感想を読みたくなる小説です。私はバトルものとしてもかなり好きですが、一つ選ぶなら哲学的な部分を推します。ウーティスという人間の過去を知った上で繰り広げられる霊魂という概念と、その在り方について。そして何度も思議された先の答えと、もっと先にある未来について。ネタバレしそうなので詳しくは言えませんが、個人的にはカラマーゾフの兄弟と同じ棚におきたいなと思いました。ちょっと伏せすぎて何言ってるのかわかんないと思いますが、とにかくイチオシです。
推薦:みずたま有華 評価:☆ (参考になった:3/ならなかった:0)
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