いつ始まったとも分からぬ深海棲艦との戦争……数十年の長きに渡る膠着状態に今、変化が訪れた。
 深海棲艦の南方戦線大攻勢、通称『タイダルウェブ』……その圧倒的な物量によって次々に全滅していく各泊地と基地。
 トラック泊地も艦娘のほとんどは轟沈、提督は戦死。そしてトラック泊地最強であった大和と武蔵の姉妹も沈んで行った……。
 しかし、沈みゆく大和は最後の瞬間、その母の愛と執念で提督との子供を産み落とす。
 だがそれは母の愛が起こした奇跡の代償か、争いを望む悪魔たちの粋な計らいか……母である大和によって『想像』し『創造』されたその子は男の艦……『艦息(かんむす)』だったのである。
 『最強』の母に与えられた『究極』の力で、少年は戦いの海をゆく。
 やがてその航海は、この原因すら分からぬ深海棲艦との戦争の終結を目指して……。

「大和母さんから受け継いだこの魂……大切なものを必ず守り抜くために僕は戦う。
 そのための障害なんて砕いてみせる!絶望なんて、このドリルで穿って貫く!
 大和型四番艦、万能戦艦『羅號』、抜錨します!!」

 これは愛と勇気とドリルで絶望に風穴を穿つ、いつかのタノシイウミのおとぎ話……。

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