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推薦作品:無源の秋 〜竜の翼は風雲に舞う〜【毎週金曜12:00&日曜19:00更新】 ファンタジー / 戦記
ハーメルンじゃかなり珍しい、非常に硬派な戦記モノ。 とにかく世界観が分厚い! 戦場の香りが濃い! おまけに合戦の内容がアツい! 世界観そのものは、飛竜騎兵や魔導兵器が戦場の華となっているくら... (全文表示)
ハーメルンじゃかなり珍しい、非常に硬派な戦記モノ。 とにかく世界観が分厚い! 戦場の香りが濃い! おまけに合戦の内容がアツい! 世界観そのものは、飛竜騎兵や魔導兵器が戦場の華となっているくらいゴリゴリのファンタジーですが、主人公勢は兵站管理と兵科運用で戦に勝ち、物流・産業の観点から国興しを目論むゴリゴリの架空戦記。 おまけに、目玉のひとつである飛竜や魔導兵器の運用を紐解けば、どこか近代兵器を彷彿とさせつつも、この世界独自の定石を確立しきっており、完全にSFの文脈で書かれています。 例えるならば ファイアーエムブレムの世界観で、 銀河英雄伝説のような戦史を紡ぎつつ、 人間模様は十二国記。 さながら飛竜と征く太閤立志伝。 これらが絶妙な塩梅で混じり合い、それでいて違和感なく成立している事に感動します。まさに奇跡のバランス。 騙されたと思ってページを進めてみてください。その重厚な描写の数々に圧倒されること間違いなし。▼読む際の注意事項など 良くも悪くも文章量がとてつもなく多いです。実際の文字数ではなく体感として。よくもまあそれだけのシーンにここまで情景を展開できるなってくらい、情報量がミチミチに詰まってます。 なので、ハッキリ言うと疲れます。読むのに体力が要るタイプの作品。 「よーし、今日はどっしり腰を据えて活字を楽しむぞ!」 って気分の時には最高にピッタリですが、平日の昼休憩とか、ちょっとした空き時間に流し読みするのにはあまり向いていません。というかそんな読み方はオススメしません。もっとちゃんと時間を確保して、しっかり噛み締めてください。 また、先ほど十二国記と例に出したように、地名や人名は漢字(それも見るだけで『古典!』とハッキリ分かるタイプの命名)であるため、三国志であざなの連発に挫折した方は注意が必要。 さらに言うと、初っ端から独自用語のオンパレードなので、個々の用語に対する理解はいったん脇へ置いておき、「そういうモノが存在するらしい」程度で流してさっさと先へ読み進めた方が良いかもしれません。 頻出単語に関しては、放っておいても読み進めるうちに描写がみるみる積み上がり、いつの間にか詳細が理解できていることでしょう。そういう意味でも、読み味は完全にハードSFです。 なんといっても、本作の目玉は血湧き肉躍る合戦シーンのド迫力ですので、プロローグを数行ほど読んで取っ付きにくさを感じた方は、潔く第一章の第1話中盤までまるっといったん読み飛ばし、なんとなく「お、どうやら山賊討伐が始まったらしいな……?」と分かる部分から読んでみることをオススメします。 少なくとも私は、その読み方でガッツリ嵌まりました。 この作品を見つけた方が、第一印象で難解だと判断してそのままスルーしてしまうのは、あまりにも勿体ない事なので。
推薦:Mr.You78 評価:★ (Good:2/Bad:0)
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たった二ヶ月の出会いを胸に、 ひとりの少女は、八千年を生きた。 再び会うために。 ただ、それだけのために。 これは、月見ヤチヨという少女の物語だ。 肉体を失い、電子精神体として人の傍ら... (全文表示)
たった二ヶ月の出会いを胸に、 ひとりの少女は、八千年を生きた。 再び会うために。 ただ、それだけのために。 これは、月見ヤチヨという少女の物語だ。 肉体を失い、電子精神体として人の傍らに在ることを余儀なくされた彼女が、たった一人の少女──酒寄彩葉にもう一度会うために、果てのない時間を歩き続けた軌跡である。 電子精神体であるヤチヨは、「目的」によってのみ存在を保つ。 肉体も、代謝も、境界も持たない彼女にとって、自分が何者であるかを決めるものは、ただひとつの定義だけだった。 ──彩葉に、もう一度会う。 その願いだけが、彼女を彼女たらしめていた。 だが八千年の旅路は、決して無色ではなかった。 時代は移ろい、人の暮らしも言葉も、そのかたちを変えていく中で、ヤチヨは数え切れない出会いと別れを重ねていく。 誰かの最期を看取り、誰かの想いに触れ、誰かの未来を守りながら。 それらは本来、彼女にとって必要のないものだった。 彩葉へ至るための道程に過ぎなかったはずだった。 けれど、彼女は受け取ってしまう。 誰かの想いを。 誰かの祈りを。 誰かと共に在った時間を。 それは、ヤチヨにとっての穢れだった。 彩葉だけで定義されていたはずの存在に、彩葉ではない誰かの想いが混ざっていくこと。 たった一人のために在ったはずの彼女が、他者を想い、守りたいと願ってしまうこと。 その変化は、彼女を人に近づけると同時に、確かに歪ませてもいく。 純粋であればあるほど、一つの定義に依存していた存在であるほどに、その揺らぎは致命的なものとなりうる。 それでも彼女は、立ち止まらない。 積み重ねてきた時間も、受け取ってきた想いも、消せない穢れさえも抱えたまま、ただ未来へ進み続ける。 そして、そのすべては──やがて、ひとりのもとへと辿り着く。 八千年の旅路を辿るのは、ヤチヨだけではない。 そのすべてを受け取る者がいる。 そのすべてを引き受ける者がいる。 この物語が描くのは、ひとりの少女の恋の結末ではない。 彩葉へ至るためにあったはずの八千年と、その途上でヤチヨに刻まれてきた無数の想いを、未来へと手渡す物語だ。▼読む際の注意事項など
推薦:コンダクター 評価:★ (Good:9/Bad:1)
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