推薦作品:テルマエ・ロムルス テルマエ・ロマエ
テルマエ・ロマエの主人公ルシウス・モデストゥスは悩んでいた。運良くたどり着いた平たい顔族のテルマエ。その素晴らしい知識と知恵をパクってしまった自分のテルマエで、自分は人々から名声を得てしまった。し... (全文表示)
テルマエ・ロマエの主人公ルシウス・モデストゥスは悩んでいた。運良くたどり着いた平たい顔族のテルマエ。その素晴らしい知識と知恵をパクってしまった自分のテルマエで、自分は人々から名声を得てしまった。しかしそれは恥じるべき行為ではないか。自分にはこの名声を受け取る資格はないのではないかと。そんな悩みを抱えていた彼は、親友マルクスに「悩んでいる時はテルマエ」と誘われ、例のごとくテルマエで溺れタイムスリップしてしまう。しかし彼が溺れ着いたそこは、いつもの平たい顔族の国ではなく、ローマであった。ローマの原初に触れた彼が得た答えとは。▼読む際の注意果たして私達がルシウスのようなテルマエ技師で、唐突に約1900年後の未来にタイムスリップしたとしても、ルシウスのようなテルマエ技師になれるでしょうか? 彼の凄いところは細かな部分までちゃんと思い出す聡明な記憶力、そしてそれを自分の工夫で再現しようとするところなのです。凡人ならば形だけかたどったタダの出来損ないが出来てしまう所を、ちゃんと実用化させてしまう。実は元から彼は天才ではあったのです。ただ才能が開花する条件が少し特殊だっただけでした。彼は決して模倣だけで有名になった訳ではないという事が注意です。
推薦:まだはげ 評価:★ (Good:182/Bad:4)
推薦作品:狼少女を拾ったら飼うことになってしまった。 現代 / 日常
狼みたいな少女。少女みたいな狼。そんな『ナーナ』を拾ったことで飼い主となった『私』のお話。狼の能力と生態、そして美しい少女の姿を持ったナーナ。そんな彼女の正体に対する言及は連載17話の現在に至るま... (全文表示)
狼みたいな少女。少女みたいな狼。そんな『ナーナ』を拾ったことで飼い主となった『私』のお話。狼の能力と生態、そして美しい少女の姿を持ったナーナ。そんな彼女の正体に対する言及は連載17話の現在に至るまで、いっさい存在していない。伝承に残る狼男のような天然の魔性なのか。バイオでハザードなゲームのように科学が生み出した悲しき生命なのか。そのあたりの考察は皆無であり、ただナーナとのおだやかながらも闇が垣間見える生活が淡々と一人称視点で描かれている。それが『そういうものなのだ』と読者に納得させるだけの力がこの作品の文章にはある。納得しすぎてこの世界の犬や狼は皆少女の姿をしているのだと途中まで思っていたほど。どうやら違うらしいが。爆弾が爆発したり、食いちぎられた指を闇医者に治療してもらったり、殺し屋の仕事を斡旋してみたり。普通の日常というには少しばかりイベントの闇が濃すぎるが、事件に物語の主体が移行することはなく。ただナーナの飼い主としての暮らしがゆるやかに綴られていく。作品のクオリティは高いのに、反響があまりなくて執筆のモチベーションに響いている様子。このまま消えるにはもったいない作品だと思ったので、推薦させていただきました。▼読む際の注意事項などGLの必須タグこそないものの、GL描写にアレルギーのある人は読むのがきついかもしれない。ナーナは狼らしく服を着るのが嫌いで、でもそれでは目のやり場に困るからと普段はワイシャツ一枚だけかろうじて羽織らせているのだが……。『下の毛が濃いから丸出しでも遠目には黒いパンツを穿いているように見える。さすがにこのまま散歩に行くのは無理だが』なんて親目線だろうが飼い主目線だろうが、男がこんな淡々かつ赤裸々に年頃の少女の身体を語るのは無理だと思う。同性ゆえの気安さを感じるシーン。その一方で。作中でナーナの元飼い主だという男が登場した際、男が『私』に対する話題の振り方は同性に猥談を振るときのノリに通じており、これはいくら『私』が守備範囲外だろうが異性にはやらない対応だとも思う。読者が自己を投影しやすいようにという意図のためか『私』の外見が描写されたことはないのだが、外見上は男性に見える格好をしているのかもしれない。自分はこの作品の1話目を読んだとき、『私』のことを自然と女性と認識した状態で読んでいました。主人公が女言葉を使っていたわけではなく、雰囲気やナーナとの接し方が完全にそうだったからです。ただしGLの必須タグはついていませんが、これは付け忘れというわけではなく、読者が男女どちらであっても自然と自分を投影できるように書いているそうです。
推薦:唐野葉子 評価:★ (Good:14/Bad:0)
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