人の厄災「夜滓」を自分へ移せる十七歳の少女ミナ・アルノ。よく喋り、人を笑わせ、誰かの長所を見つけるのが得意な彼女には、一つだけ数えられないものがある。自分の痛みと、自分がいる明日。

十二の暁鐘を巡る旅で、ミナは味覚、声、影、そして未来まで「私が我慢するのが一番簡単だから」と差し出していく。彼女の明るさに救われた五人は、やがてその笑顔が別れの準備だったと知る。

三千万人を襲う大夜蝕。国が一人の犠牲を選ぶとき、彼女が救う人数に彼女自身を入れられるのか。
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