――王冠? 割に合いません。かぶった瞬間から、飯の毒を疑って、
寝床の影を数えて、自分が殺される日を予定に組み込んで生きることになる。
賽の目にも、船の沈む確率にも、王国の借金にも、俺は値段をつけられる。
商会を潰され、六年箒を持ち、三年荷役をやった。手元にあるのは八グロートと、親父を殺した借用証が一枚。
だが、この街の誰も、まだ数えていない。麦が何俵あって紙が何枚出ているか。
待った分が元本に足されると、三年で山が倍になること。三千ターレンが、三十年で九万になること。
誰も数えないなら、俺が数える。数えたものには、値がつく。
※エタりません、8/1に5話、以降毎日2話を9時と21時に投稿、最終話だけは最後の日にまとめます。
※AI使ってます。今回銀環同様に設定は自分で本文の大体をAI使いつつちょっと修正する形です。