神様から授かった「学問」と「武術」のチート能力を持つ少年・如月悠飛。大企業の社長を父に持つ御曹司でありながら、決して傲慢ではなく、知勇兼備の心優しい少年だった。

そんな悠飛の親友は、秀才として名を馳せる上杉風太郎。二人は互いを認め合う親友として、高校生活を共に送っていた。

ある春の日、黒薔薇女学院から旭高校へ転校してきた五つ子――一花、二乃、三玖、四葉、五月。そして五つ子の従姉妹であり、同じクラスメイトでもある中野六華。

実は悠飛と五つ子、そして六華は幼い頃に出会った幼馴染だった。しかし、長い年月の中で互いにその記憶を忘れてしまっていた。

風太郎を中心とした原作とは異なり、この世界では家庭教師という関係は存在しない。悠飛と風太郎は友人として五つ子たちと定期的な勉強会を開き、少しずつ彼女たちの成績と信頼を高めていく。

その中で、一花は悠飛への淡い恋心を自覚し、四葉は武道を通じて彼との絆を深め、六華は五つ子たちの影から悠飛を見つめ続ける。

そして高校三年生の秋、学園祭「日の出祭」で事件が起こる。

特別講師として現れた無堂仁之介。五つ子の実父である彼は、五月を自分の道へ進ませようとする。五月の前に立ちはだかる無堂に対し、悠飛は彼女を守るため迷わず割って入る。

しかし、無堂の仲間たちが襲撃。

五月を庇った悠飛の右眼を、凶刃が切り裂く。

――その日、如月悠飛は右眼の光を失った。

それでも彼は前を向く。

そして高校卒業から20年。

悠飛は世界大富豪ランキング第2位へと上り詰め、都内に複数の不動産を所有するトップ投資家となっていた。右眼には眼帯を着け、金髪のウルフヘアーをなびかせる、渋みを増したダンディな「独眼竜」。

その隣には、今や悠飛の莫大な資産と事業を支える最高顧問・上杉風太郎。

そんな二人の前に、20年ぶりの同窓会の知らせが届く。

そして再会する――大女優となった中野一花。

大人の包容力を身につけた中野四葉。

そして、20年間ずっと悠飛への想いを胸に秘めていた中野六華。

忘れていた幼い日の記憶が蘇るとき、止まっていた三人の恋が再び動き始める。

これは、神のチートを授かった一人の男が、知略と武術、そして揺るがぬ信念で人生を切り拓き、20年の時を越えて「もう一度、恋をする」物語である。