これは、黒い球体に誘われた、比企谷八幡の物語――では、ない。

 これは、比企谷八幡がいる、黒い球体の部屋の物語――では、ない。


 それはたとえば、

 温かい世界に憧れた雪の結晶のような化物と、そんな化物を溶かした温かい家族の物語である。

 それはたとえば、

 遥かなる夜空に浮かぶ月に手を伸ばした人間と、そんな人間に解き放たれた選ばれし英雄の物語である。

 つまり――これは。

 比企谷八幡が誘われた黒い球体の部屋――その『外』の物語だ。





※拙作『比企谷八幡と黒い球体の部屋』の外伝集となる予定です。
 本編を読んでいなくてはまるで分からない構成になっています。
 もし、この作品を読んで見たいと思ってくださったならば、先に本編の方を読んでいただければ幸いです。

※各章の一話目のまえがきに、本編のどの辺りまで読んでいればネタバレにならないのかを目安として載せたいと思います。

※今作はGANTZ:Eとは異なる設定となっており、地球にGANTZが現れたのは近代となってからという設定になっています。ご了承ください。
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