運命が決まってるって言う言葉を俺は信じない。だって今は俺が置かれている状況がそうだからな。

ほんの少しのすれ違いや、ほんの少しの行動でその人の運命は大きく変わると思う。

だってそうだろう? あの時――PCに少し興味を持っていて、秋葉原に態々PCの部品を買いに行って出会った車椅子の眼鏡の男……

「STEVEN」と名乗った男に出会ってから……俺「道睦長久(みちむつ ながひさ)」の運命は大きく変わったと思っている。

こんな人混みの中で車椅子で移動するのは大変だろうと仏心を出したばっかりに、俺は死んでも死ねない輪廻の鎖に囚われてしまったのだから……。

魔界に沈んだ学校。

ICBMが落ちた東京。

本来存在しない年号。

東京壊滅。

天使に支配されたディストピア。

東京受胎とか言う荒廃した世界。

全てを飲み込み消し去る亜空間。





東京と俺が何をしたって言うんだ。何度俺は死ねばいいと言うんだ……俺をこんな目に合わせた邪知暴虐の化身あの似非紳士車椅子赤スーツ眼鏡STEVENに必ず思い知らせてくれる……そう思って生きてきた俺だ。

「お、お前たち……な、なんで」

『ミツケタ』

白い制服に身を包んだ高圧的な印象の少女。

黒髪でどこか素朴な印象を受ける少女。

男装の麗人。

どこか人間離れした美しい容姿の少女。

刺青の入った無表情な少女。

可憐さと力強さを兼ね備えた少女。

「誰か助けてください、この際STEVENでも良い……」

今度の生はやばすぎる、なんなんだよ。俺が何をしたって言うんだよ……なんでこんなハイライトオフの奴らに囲まれなきゃいけないんだよ……頼むから誰か俺を助けてくれ……ッ! この際怨敵のSTEVENでも良いからッ!